日本語の発音 アクセント

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こんばんは。明けましておめでとうございます。

さて、突然ですが、日本語のアクセントってご存じでしょうか?

声優や役者、アナウンサーなどを目指す人は絶対に勉強することになります。私は目指しているわけではないのですが。

また、トークロイドやHANASUをやる人も知っておいて損は無い知識だと思います。

英語のアクセントは知っている人も多いと思います。発音記号の母音字の上に左下がりの点がついてるやつですね。[èntərtéin](entertain)みたいな。右下がりの点は第二アクセントです。

また、英語のアクセントと日本語のアクセントはタイプが違うという話も知っている人がいるかもしれません。

そのあたりについて書いてみたいと思います。

日本語のアクセントは高低アクセント

英語のアクセントは「ストレスアクセント」と呼ばれます。ストレスとは強勢という意味で、一瞬強く発音する、というタイプのアクセントです。

英語のアクセントは言ってみれば「点のアクセント」です。アクセントに長さはありません。

一方、日本語のアクセントである「ピッチアクセント」(あるいは高低アクセント)は、言うなれば「線のアクセント」です。

高低アクセントの名の通り、日本語は音の高さでアクセントを表現します。高い部分がアクセント区間です。

例えば、「紙芝居(カミシバイ)」だと、

.   ミシ
.  カ  バ
. イ

のように発音されます(標準語です)。2,3文字目が高い音で、他は上がって下がる形です。

日本語のピッチ(音の高低)はこのように台形が基本です。

日本語のアクセントとは、この「ミシ」のように音が高い部分のことを言います。

NHK日本語発音アクセント辞典(電子辞書に入ってたりします)では、

IMAG1186

のように、アクセント部分の上に線が引かれています。

シの上の横線が右端で下に曲がっていますが、これは「次の音から下がる」という意味です。

「上がってる部分がアクセントってことはアクセントが終わったら下がるんだから、この記号に意味は無いのでは?」と最初見たときに思ったのですが、アクセントが最後まで来たときに効力を発揮します。

箸、橋、端(ハシ)は全てアクセントが異なる

さて、見出しの「箸、橋、端」ですが、アクセントは普通に考えたら「ハが高い」「シが高い」「ハシが高い」の3通りがありそうです。2文字以上の単語でアクセントが存在しないのはあり得ません。(1文字の単語なら、例えば「蚊」にはアクセントがありません。「蚊が」と言うときは「カ」は低くて「ガ」が高くなるためです。)

しかし、「ハシが高い」というものは存在しません。というか、2文字以上の単語で全文字アクセントというのは標準語には無いと思います。(関西弁なら「端」はハシの2文字が高い音になりますが、標準語ではハが低くてシが高いです)

アクセント辞典で見てみると、このようになります。

IMAG1187

IMAG1188

IMAG1189

箸は簡単。「ハ」が高くて「シ」が低い。

橋と端は両方とも「ハ」が低くて「シ」が高いのですが、後に言葉が続くと違いが分かります。

橋が長い

端が長い

上の2つを標準語で読むと、高い音を赤文字で書くと、「橋が長い」は、「ハガナイ」、「端が長い」は「ハシガイ」となります。「ハシ」の直後にアクセント区間が切れるのが「橋」、アクセント区間が続くのが「端」です。

上の画像においても、橋の「シ」の上の横線は右端が下に曲がっているのに対し、端の「シ」の上の横線は曲がっていません。まだアクセント区間が終わらないという意味です。

「端」のように、単語の最後までアクセントが続いた上に直後にもアクセントが続くようなアクセントを「平板型」といいます。一方、「紙芝居」のように単語中でアクセントが終わったり、「橋」のように単語の次の文字までアクセントを引きずらない種類のアクセントを「起伏型」と言います。(「型」は省略することもあります。「起伏型」を「起伏」と呼ぶことは少ないかもしれませんが、「平板」はよく言います)

以降、独自のアクセント記号として[]を用います。正式な記号はテキストで表現できないので。"["がアクセントの始まりで、"]"がアクセントの終わりです。平板型では"]"を書かないということにします。[]で囲まれている区間が高い音で発音する区間です。

「紙芝居」は カ[ミシ]バイ、「箸」は [ハ]シ、「橋」は ハ[シ]、「端」は ハ[シ、とします。「橋が長い」は ハ[シ]ガナ[ガ]イ、「端が長い」は ハ[シガ]ナ[ガ]イ、です。

アクセントは4種類

先ほど、アクセントには「起伏型」と「平板型」の2種類があると書きましたが、起伏型はさらに3種類に分けられます。

①頭高型:単語の頭文字からアクセントが始まり、途中で終わるタイプ。「海外:[カ]イガイ」、「進化:[シ]ンカ」、「彼氏:[カ]レシ」など。アクセント区間は必ず1文字になります。頭から2文字以上アクセントが続くことはありません(あくまで標準語なら)。

②中高型:単語の2文字目からアクセントが始まり、アクセントが途中で終わるタイプ。「神奈川:カ[ナ]ガワ」、「涼しい:ス[ズシ]イ」、「石焼き芋:イ[シヤキ]イモ」、「科学博物館:カ[ガクハクブツ]カン」など。アクセントは必ず2文字目から。3文字目以降までアクセントが存在しない単語は無い。中高型はアクセントの文字数によって中一高、中二高、中三高などと呼ばれます。「神奈川」は中一高、「石焼き芋」は中三高、「科学博物館」は中六高。

③尾高型:単語の2文字目からアクセントが始まり、単語の最後の文字までアクセントが続くが、直後に来た助詞などはアクセントでなくなるタイプ。「眺め:ナ[ガメ]」、「屋敷:ヤ[シキ]」、「大福:ダ[イフク]」など。実際は尾高型だけという単語は少なく、尾高型でも平板でもOKという単語がほとんど。

以上3種類が起伏型。さらに、

④平板型:単語の2文字目からアクセントが始まり、最後までアクセントが続き、直後に来た助詞などにもアクセントが続くもの。「煩雑:ハ[ンザツ」、「開始:カ[イシ」、「地域性:チ[イキセイ」など。1文字の単語で1文字目が平板というものも少ないながら存在します。

を加えた4種類が日本語のアクセントのパターンです。一応、「蚊」や「胃」のように1文字の単語でアクセントが存在しない(次の文字からアクセントが始まる)というタイプも存在しますが。

これだけなら簡単なのですが、文になると助詞との繋がりや動詞などの活用が出てくるのでとても複雑になります。

活用については電子辞書レベルでは対応できません。紙媒体のアクセント辞典の付録などを見ることになります。

 

右の三省堂のものは活用が書いてあるので使いやすいそうです。放送業界ではNHKのものが主流だそうですが。

例えば夏目漱石「坊っちゃん」の第一文だと

オ[ヤユ]ズリノム[テ]ッポーデコ[ドモノトキ]カラ[ソ]ン[バ]カリシ[テイル]。

のようになります。多分合ってるはず。

以上が日本語アクセントの基本になります。日本語アクセントの変化(乱れ?)である「平板化」という現象についてはまたの機会に。では。

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